同じ家族

今晩、23時からNHKで、
ドキュメントにっぽんの現場 
「新生児集中治療室60日・幼い命と向き合う家族・育つきずな

という番組が、放送されるらしい。
番組の内容にはこうあった…

静岡県にある聖隷浜松病院の新生児集中治療室(NICU)を訪ね、小さな命と向き合う家族や医師、看護師らの姿を追う。同病院では、わずか500グラムで生まれた赤ちゃんや生まれつき重い病気のある乳児、仮死状態で生まれ蘇生(そせい)はしたが目覚めていない子供ら人工呼吸器につながれた小さな命が生きるために闘っている。寝たきりのわが子を前にした親たちは、この子にとって幸せとは何なのか、本当にこのままでいいのかと自問している。そこには、医療の発達が生み出した新たな形の葛藤(かっとう)がある。1年9カ月間、目覚めることのないままNICUで過ごしてきた女児の家族は可能な限りベッドに寄り添い、語りかけては絆を確かめようとしている。

私は、これを読んだだけで、なぜか泣けてきてしまった。
大ちゃんのいるNICUと同じだな…と。
大ちゃんいるNICUは、新生児(未熟児を含む)や、産まれてからまだ一度もお家に帰れてない大ちゃんのように病気を抱えている子…など、合わせて満床で30人近くが入院できる比較的大きなNICUです。
大ちゃんの向かいの保育器の中には、うわぁって思うくらい小さい赤ちゃんがいるときもあって、一生懸命小さな足や手を動かしたり、時には大きな声で泣いたりしています。『おぉ、あんなふうにお腹の中で暴れているんだな…』って思ったりしてしまう。
今は、そのNICUに当たり前のように通っているけれど、初めはこんな世界があるんだと驚いたものでした。

大ちゃんのように少し大きい子は、大ちゃんを含めて今は5人ほど入院しています。
いろんな子がいます。全ての子が大ちゃんと同じように、挿管(または気切)をし、人工呼吸器によって管理されています。
大ちゃんには、病名がありますが、でも、中には原因がよく分からない子もいます。

でも、面会に来るお母さんたちは、みんな一様に明るい。
ほとんど毎日面会にきて、沐浴や体拭き…、できる限りのお世話をして、抱っこをして、そして「また明日ね、いい子でいてねっ」って頭をなでて、そして看護婦さんたちに「よろしくお願いします」と頭を下げて帰っていく…。
みんな同じ思いを胸に、明日また我が子に会えるのを楽しみに、後ろ髪を引かれる思いで帰っていく…。

大変なのは、自分たち家族だけではない。
ここにいるとそう強く思う。

今晩の番組の中にも、きっと私たちと同じ思いの家族の姿がそこにあるんだろうな…。ぜひ観てみようと思ってます。

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想 い

夜中、ひとり起きていて想うときがある。

本来ならば今ごろ、息子の寝顔を見ながら頭をなでていたかもしれない。
寝ぐずって、泣いているのを抱っこしてあやしていたかもしれない。
今、この家に息子はいない。
車を飛ばせば7分の病院のベットに、ひとりいる。

今ごろは何をしているのかな?
起きているのかな? 泣いているのかな? 
看護婦さんに優しくトントンしてもらっているのかな?

私は母親としての役割をちゃんと果たせているのだろうか?
毎日たったの2~3時間会うだけの私を息子は母親だと思ってくれているのだろうか?

ただ傍にいたい。隣であの子の寝顔を見ながらいっしょに眠ってみたい。
当たり前だと思っていたことがこんなに難しいなんて…。

これもきっと全て神様が決めたこと。ちゃんと受け入れないといけないんだ。

私は息子に何をしてあげられるのだろう…。

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